委員会報告(教育委経済常任委員会)

2010年3月16日

3月16日(火)22年度予算審議の内、教育委員会所管の予算について審議しました。
教育委員会の平成22年度総予算は126億8,099万1千円です。言うまでもなく教育は我が国の将来を担う子供達が健全な教育を受けるために重要なものです。予算の中で主な事業と問題点を指摘します。

ICT(情報通信技術)活用教育推進事業費
予算  73,745千円
教育ネットワークセンター事業費
予算 291,079千円
内容  児童生徒の学習においてインターネット環境と教育用デジタルコンテンツの提    供及び教職員の校務支援を行う費用。
*  現在学校では先生が子どもと関わりを持つ時間が減少している事が問題となっています。先生方は子どもと向き合う時間を確保するために早朝・夜間のわたって業務を行っています。この問題を解決するためにパソコンのシステムを利用する事は問題ないが、このシステムを先生方が使いこなせるかが問題です。しっかりと先生方に対しても教育して行かなければなりません。又、このようなシステムは構築時の費用よりランニングコストの方が多くかかる事が多々あります。ランニングコストはこのシステムを使い続ける以上、かかるものなのでこのコストに関してもしっかりと注視していかなければなりません。 

子どもサポートシステム推進事業費
予算  69,560千円
内容  いじめ・不登校等支援や配慮が必要となる児童生徒が抱えている課題に対応するため、総合的な支援教育を推進するための費用。
*  平成20年度の小・中学校の不登校者数は小学校110人、中学校509人で、国・県の平均数より上回っている状況です。(不登校=年間30日以上の欠席)
現在、不登校児童・生徒が学校に適応できるための教室として「スペースゆうゆう」「ゆうゆう坂本」等を設置し対応していますが、不登校の問題解決にはいたってはいません。不登校問題は学校だけでの問題ではありませんが、学校としてできる対策として、個々の子どもの状況に合わせて、担任や教員、スクールカウンセラー、相談員等が個別対応や家庭訪問などを行い、子ども本人や保護者とも関わりを持っています。今後も学校現場だけの問題ととらえずにこの問題解決に対応しなければなりません。

図書館資料費
予算  62,266千円
内容  閲覧用図書購入費
*  年間約100万人の方が利用される図書館。貸し出しする図書も150万冊を超え行政施設としては1番利用者が多い施設であります。その中で問題点は、年間約600冊も返却がされない図書がある事です。市民の共有財産である図書がこのような状況にあるのは大いに問題です。現在延滞者に対しては2カ月ごとに督促状の送付、催告書の送付、そして最後に電話での督促を行っています。91日以上の延滞は当然自動的に貸し出し禁止にしていますが問題解決には至っていません。この他にも図書を汚したり破損させたりマナーの問題あります。市民の共有財産を守るためにも今後対策を取らなければなりません。(1冊平均1,500円×600冊=90万円の損害)

給食残さい処理委託料
予算  11,845千円
内容  小学校・ろう学校・養護学校の給食残さい処理費用
*  これは費用の問題ではなく残さいの量です。小・ろう・養学校50校で1日約1,600㎏、年間約300tの給食残さいが出ている事です。教育委員会では農業体験等で作る人の大変さや、食育で食べ物の大切さ等の教育をしていますがこの量は問題が大きいと思います。廃棄が多いという事は供給量が多いのではないかと問題解決の為に色々検証していかなければなりません。

教育委員会の予算採決は17日に行います。