意見書を提出
原発事故を原因とする、農作物等の風評被害が東北を中心に広がっています。
その被害額は、大変大きく関係者にとっては死活問題になっている事は多くの方が承知している事でしょう。
横須賀市内にでもその、風評被害は出ており議会としても国に対ししっかりと保障について意見を言う事は当然な事です。今回、風評被害についての意見書を全会一致で採択し提出をしました。
東日本大震災に伴う風評被害補償に関する意見書
平成23年3月11日の東日本大震災によって発生した、東京電力福島第一原子力発電所の事故を原因として放射性物質による風評被害は被災地の東北3県のみならず、東日本全体に及んでいる。
神奈川県では、足柄茶から残留放射性物質濃度が基準値を超えたため出荷停止の措置がなされた。1番茶、2番茶を対象とした1~3次請求3億7,000万円のうち、仮払い、概算払いで、既に90%が支払い済みである。
しかし、政府が決めた基準値を超えない農作物であっても、大きな被害を被っているのが現状である。
本市においても昨年3月から6月出荷分の大根・キャベツは放射性物質の風評被害の影響を受け、過去3年間の市場平均価格から算定した被害額は1億140万円にも達しており、昨年11月15日にJAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策神奈川県協議会を通じて、平成23年度第4次請求として茶・大根・キャベツ・牛肉を合計して11億6,000万円を東京電力に賠償請求している。
原子力損害賠償紛争審査会の「中間指針」において、神奈川県の風評被害については無条件に認められていないため、出荷停止処分となった足柄茶を除き、東京電力は本市を含む神奈川県の賠償請求について、補償対象とするかを現在検討中である。
「中間指針」では風評被害について、客観的データ等により「原発事故と相当因果関係があること」の立証が求められているが、請求の根拠となる期間の市場価格の下落は神奈川県全体の価格下落と一致しており、原発事故の風評被害によることは明白であり、「中間指針」自体の見直しも求められるものである。
よって、国におかれては、生産者の農業経営が継続できる営農環境を確保するため、東京電力へ損害賠償に対する誠実な対応を指導されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
(提出先) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、農林水産大臣、01-01-07-06-91-01
経済産業大臣、原子力経済被害担当、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)、復興大臣