次世代エネルギーパーク事業

2010年5月2日

経済産業省が推進している「次世代エネルギーパーク」に関し今回平成20年度に出雲市がその事業補助を受け行っている「出雲市次世代エネルギーパーク」整備事業を視察した。次世代エネルギーパークとは、新エネルギーをはじめとした次世代のエネルギーについて、実際に国民が見て触れる機会を増やすことを通じて、地球環境と調和した将来エネルギー設備の在り方について、国民の理解の増進を図るため太陽光などの次世代エネルギー設備や体験施設等を整備した事業である。原油の高騰等日本国内のエネルギー情勢は厳しさを増しており、エネルギーの安定供給確保ますます重要になっている。その中でこのエネルギーパーク整備は小学生から高齢者まで我が国のエネルギー事情に理解を深める為に非常に寄与している事業だと思う。この出雲市には国内最大規模の民間で行っている風力発電施設があり年間40,000戸の電力を賄っている。出雲市自体もパーク整備にあわせ、風力発電設備を実際市民が触れやすい位置に設置してあり隣接している道の駅、海水浴場とともに観光スポットにもなっている。市民の意識付けには非常に良い場所でインパクトもあると思う。風力発電以外にもバイオマス発電(水素製造)、廃棄物発電、バイオマス燃料製造などを行い「次世代エネルギーパーク整備」に基づくエネルギーの自給率向上は今は試行段階だが新しい試みで行っている水素エネルギーの活用はうまくいけば、新たな企業誘致にも繋がるので注目していきたい。

 関連して出雲科学館を視察したが非常にこの取り組みは参考になると思った。子どもの科学離れが騒がれている中、出雲市内全小・中学校の小学3年生から中学3年生全生徒が科学館での授業を受けている事だ。

 科学館では豊富な実験器具、高度な器材、そして充実した指導スタッフが学校ではできないダイナミックで、感動と驚きに満ちた授業を実施いている。視察中に実際の指導員たちがどの様にしたら子どもたちがより理解ができるかを考えながら準備しているところを見たが、職員の熱心さが伝わってきた。学校と科学館の送迎は民間会社に委託しており移動時間の無駄を出来るだけなくしている努力をしている。又、この科学館を利用して「ノーベル賞をめざせ・子ども科学学園」と題して市内の小学5,6年生と中学生が物理・化学・生物・地学を学んでいる。定員は全クラスで40人、講師は大学の教授クラスが行い科学の面白さや実験を行いたいという科学に対しての探究心は間違いなく育っていると思う。横須賀市内で科学館を造るとはいかないが、教育研究所の活用をもっと考えるべきではないか。併せて市内に所在する研究施設との連携を模索し新たなキャリア教育を実施していく方向を見出す事も重要ではないか。